研究部会連合発表会優秀講演賞(2018年)
日本応用数理学会では、研究部会連合発表会の講演登壇者から優れた発表をした方を、「研究部会連合発表会優秀講演賞」受賞者として表彰しています。
2018年は、以下の方が受賞されました(敬称略、50音順)。
表彰式は、総会において行われます。
受賞者 |
受賞講演について |
井元 佑介(いもと ゆうすけ)
(東北大学 知の創出センター)
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[講演題目]
Poisson方程式に対する粒子法の離散H^1_0ノルムによる安定性
[講演概要]
粒子法は津波遡上シミュレーションのような社会的に重要な物理現象の数値計算などに利用されている数値計算手法である.本講演では粒子法をPoisson方程式に適用し,粒子法に対する離散Sobolevノルムを導入することで,近似解の安定性を示した.本研究で得られた安定性の十分条件は,従来のものより数値計算の観点から非常に緩い条件の下で得られることから,粒子法の数値計算への応用が期待できることを述べた.
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後藤 振一郎(ごとう しんいちろう)
(京都大学情報学研究科数理工学専攻)
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[講演題目]
戸田の双対変換とルジャンドル変換の関係
[講演概要]
1967年に戸田格子が発表されたが、その発見の基礎になったのが、双対変換と戸田先生が呼ぶ変換である。双対変換が具体的に実行できる例として、線形格子や戸田格子等の少数例が知られていた。本講演では双対変換の本質がルジャンドル変換であることを示した。それを用い、双対格子が具体的に求まる格子系を無限個構成した。
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宮路 智行(みやじ ともゆき)
(明治大学 先端数理科学インスティテュート)
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[講演題目]
Proudman-Johnson方程式のunimodalな解に対する計算機援用証明
[講演概要]
2次元Navier-Stokes流れのある種の自己相似解を表すProudman-Johnson方程式に対するunimodalな定常解の存在を精度保証付き数値計算によって証明した.本研究における計算機援用証明のための基本的なアイデアは,定常問題を一階の常微分方程式系に変形して射撃法の定式化を行い,区間Newton法を適用することである.ただし,高Reynolds数流れにおいては射撃法の数値的不安定性が非常に厳しくなる.我々は多段射撃法と多倍長浮動小数点数演算を適用してこの困難を解決した.
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