日本応用数理学会論文誌の電子化に関するお知らせ

日本応用数理学会会員各位

日本応用数理学会論文誌の電子化に関するお知らせ
(論文誌に掲載したお知らせ記事を,本Webページ向けに一部文言を入れ替えたものです)

拝 啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます.会員の皆さまには日頃より本誌を含め応用数理学会をさまざまな形で支えてくださり感謝申し上げます. このお知らせでは,本誌に関する今後の変革について,皆さまのご理解をいただくべく事情を説明しながらお知らせ申し上げます.

本誌は 1991年に創刊された年4回刊行の和文論文誌で,査読を経た原著論文とサーベイ論文で構成されています.また,冊子の形で学会誌「応用数理」とともに皆 さまのお手元にお届けしております.さらに,刊行から6ヶ月経過すると国立情報学研究所(NII)の電子図書館(NII-ELS)の事業にてオープンアク セスの形で公開され,学術情報ナビゲータCiNiiにて検索が可能です.

ところが,この電子図書館事業が2017年3月をもって終了する ことになり,電子図書館を利用していた非常に多くの学協会は2015, 2016年中に他の事業への移行を余儀なくされました.本誌も科学技術振興機構(JST)が提供するJ-Stage Lite(仮称)に移行する予定で準備を開始しております.

そして,この大きな変化を良い機会ととらえ,本誌の従来のあり方を見直す作業 を編集委員会および理事会を中心に昨年より開始しました.まず,本誌では著者・事務局・編集委員・査読者の間で電子メールと郵送による投稿・査読作業が行 われており,他の学術雑誌と比較してシステムが時代遅れで使いにくくなっております.そこで,投稿・査読システムを業者に委託しWEBベースで完全電子化 する方向で準備を進めています.この電子システムの延長上に上記のJ-Stage Liteへのアップロード,公開も自然に組み込まれていく形を想定しています.

次に,論文誌のあり方そのものを見直すこととなりました. まず,会員に配布していた論文誌の冊子および著者の方々に購入を義務付けていた別刷りを廃止することとなりました.代わりに掲載決定となった論文について は一定の掲載料を徴収することとし,インターネット上で即時公開することにいたします.以上の変更は,当論文誌の活性化という目標の下,学会の財政的な問 題の解決,著者の負担軽減,論文の電子化という時代の変化等々を汲んだものであり,慎重な議論を経て踏み出すことといたしました.

なお, 上記の変革に伴って投稿規定が変更になります.新投稿規定の発行,新査読システムの立ち上げは今年の半ばを過ぎたあたり,論文誌の完全電子化は2016年 の1号(3月発刊予定)からという目標を立てております.詳細についてはこのメーリングリスト,学会誌,論文誌を通じまして,順次皆さまにご報告申し上げ るつもりです.

以上につきまして,会員の皆さまにご理解とご支援を賜りますよう,なにとぞよろしくお願い申し上げます.またこれらについてアドバイスやご意見ありましたら事務局を通じて編集委員会までご一報ください.

敬具

日本応用数理学会論文誌編集委員長 高橋大輔